セラミックについて、患者様からよくいただく質問をまとめました。また、セラミック治療のカウンセリングも行っておりますので、ご遠慮なくご相談にいらしてください。
セラミックの歯で、見た目が自然になりますか?
丁寧に、きちんと治療を行えば、違和感なく美しい口元に仕上げることができます。
こちらはQ1.の患者様ですが、下の前歯4本以外、全てジルコニアセラミッククラウン(スタンダード)に取り換えられました。もちろん右側が「治療後」ですが、患者様ご自身の歯(下の前歯4本)と見分けがつかないくらい自然に仕上がっています。セラミック治療の仕上がりは、治療を行う歯科医師の技量によって左右されるものです。治療前のカウンセリングでしっかりと相談し、きちんとした治療をしてくれる歯科医師かどうかを見極めてください。治療症例を見せてもらうのも良いでしょう。
保険の白い歯(レジン)とセラミックの違いはなんですか?
レジンは変色しやすい性質のため、時間がたつと美しさに差が出ます。
こちらの患者様は、手前側がメタルセラミッククラウン(芯が金属、表面がセラミック)、奥歯は硬質レジン前装冠でした。硬質レジン前装冠とは、いわゆる「前歯なら保険で入れられる白い歯」ですが、手前側のセラミック歯と比べて変色が強く、いかにも人工物と言った不自然な色になってしまっています。レジンは吸水性が高いため、変色しやすいという欠点があります。レジンとセラミックを混ぜたハイブリッドセラミックも、完全なセラミックと比べると、時間が経つとどうしても審美性に劣ってしまいますので、オールセラミックやジルコニアセラミックをおすすめしています。
セラミック歯にすると歯が弱くなるとききましたが。
弱くならないよう、歯の神経を残すことを第一に考えた治療を行っています。
歯科情報サイトなどで、「セラミック治療を受けると歯が弱くなって寿命が縮む」と書かれていることがありますが、正確には、「神経を取ってしまった歯は、神経のある歯よりももろくなるため、寿命が短くなる」です。被せ物が保険の銀歯であってもセラミック歯であっても同じです。ですから、赤坂歯科クリニックでは、できるだけ「削らない」「神経を取らない」「歯を弱らせない」治療を心掛けています。これはセラミック治療に限らず、一般的な歯科治療においても守っています。
歯を大きく削って神経を取ってしまった方が“カンタン”ですが、歯には良くありません。できるだけ削る量を減らし、可能な限り神経を残す努力をしています。
以前入れたメタルセラミッククラウンの根元が黒くなって来たのですが……
セラミック歯の芯に使用している金属が原因と思われます。
セラミッククラウンの中には、金属の土台にセラミックを焼き付けているセラミック(メタルセラミック)があります。表面は白くても芯は金属ですので、歯茎がやせて下がって来ると、歯の根元に金属が露出し、黒い筋のように見えることがあります。金属の芯を使用しないオールセラミッククラウン、または、白い非金属の素材(ジルコニア)を芯に使用するジルコニアセラミッククラウンであれば、歯茎が下がっても黒い筋が見えることはありません。
クイック矯正より、普通の矯正治療の方がいいの?
どちらにも長所と短所があります。ご希望に合わせてお選びください。
当院では、矯正治療・セラミック治療の両方をそれぞれ専門の歯科医師が担当して行っておりますので、両方のメリット・デメリットをきちんと説明した上で、患者様にご自分のご希望に合う治療法をお選びいただいております。
歯並びをきれいにするには「矯正治療」が最善のように言われることがありますが、治療に時間をかけることができない方や、歯の大きさや形に問題があるため隙間ができているような方には、セラミック歯を使う「クイック矯正」の方が矯正治療より適していることもあります。治療法を決めるときに大切なのは、患者様が「どのくらいの期間で、どのような歯並びになりたいと思っているか」です。メリット・デメリットをよく理解した上でお選びください。
矯正治療とクイック矯正の特徴
矯正歯科治療 | クイック矯正 | |
---|---|---|
適している方 | 数年単位の時間がかかっても良いから、歯を削らずに治療したい方 | 治療に時間をかけられない方 歯が小さくて隙間ができている方 |
メリット | 健康な歯を削りません。全体的な咬み合わせの改善ができます。 | 短期間で歯並びを改善できます。歯の形や色もお好みの状態に改善することができます。 |
デメリット | 数年単位の時間が必要です。歯の色や形を改善することはできません。お口の状態によっては、抜歯が必要となることがあります。 | 歯を削る必要があります。歯の位置や状態によっては、神経を除去する必要が生じる場合があります。 |
※セラミック歯で歯並びをきれいにする「クイック矯正」については、主に矯正専門のホームページなどで「歯の寿命が短くなる」「かみあわせがおかしくなる」などと言われていますが、むやみに歯の神経を除去せず、かみあわせも考慮しながら丁寧に調整をすれば、一般的に言われているようなデメリットが起こることはほとんどありません。
クイック矯正を受けられる際には事前カウンセリングでしっかりと説明を受け、担当の歯科医師の治療症例を見せてもらうと良いでしょう。